Kami技 のインストールが終了して最初に行うことと、簡単な機能紹介のページです。
手順通りに行うことで、Kami技 の運用を円滑に行えます。
スタンドアロン版とクライアント・サーバー版は使い方は同じですが、後者はネットワークの設定や機能が記載さています。
※ CS)標記のところはクライアント・サーバー版のみ必要な項目です。
Kami技 の担当者(CS)
Kami技 にログインするためのパスワードの管理や閲覧権限の設定に、(Kami技 の運用を管理する)専任の方がいますと運用がスムーズになります。専門家な知識は必要はありません。
ネットワークでの接続テスト(CS)
「Kami技 サーバー」を構築するために Windows Server若しくはProfessionalパソコンにサーバーシステム、クライアントパソコンにクライアントシステムをインストールされたはずです。
接続の確認はクライアントパソコンから Kami技 を起動します。「パスワード入力」画面を表示するので「ユーザー名:」欄に Admin と入力し、「パスワード:」欄を空欄のままで、「サーバー:」欄に サーバーのパソコン名若しくはIPアドレスを入力して「OK」ボタンを押します。
※ユーザー名の Admin はデフォルトの管理者名です。ログイン後に管理者名の変更を行えます。
接続できない場合はインストール状況の他、、サーバーパソコンやクライアントパソコンの設定を見直す必要があります。
『Kami技』の起動(CS)
インストールすると、ディスクトップに『Kami技』というアイコンを表示しますので、これをダブルクリックします。起動すると、「パスワード入力画面」を表示します。
本来なら、このユーザー名とパスワードは Kami技担当者が使用者に供与するものですが、インストール直後の場合は、ユーザー名にAdminと入力するだけで起動します。
同居版のスタンドアロン的起動(CS)
パソコンにサーバーシステムとクライアントシステムの両方をインストールした場合には、 起動時の「パスワード入力」画面において、「サーバー:」欄でlocalを選択することで、Kami技を起動することができます。その場合にはネットワークは使用しません。
本棚の作成
『Kami技』を起動すると最初にオープニング画面「部屋風景」が現れます。
※この画面はインストール直後に全画面表示しますが、大きいので半分程度にリサイズして下さい。
最初に「本棚拡大」ボタンを押すか、画面左側に本棚の上でクリックして下さい。
本棚の拡大画面を表示します。本棚が一つもない状況ですので、右側の「本棚操作」ボタンを押し、「本棚の新規作成」項目をクリックして下さい。
「作成本棚名入力」画面を表示しますので、ここに本棚名を入れて作成して下さい。後で本棚名の変更や削除も可能ですので、最初は試験的なもので構いません。
本の作成
新たに作成した本棚の中には「新規作成」以外の本が入っていませんので、右側の「本新規作成」ボタンを押すか、表示している「新規作成の本」をダブルリックします。
すると、本の名前を入力する画面が表れますので、各項目を入力します。
背表紙の色も変更可能ですので利用して下さい。
入力が完了しましたら、「作成」ボタンを押して下さい。
しばらくすると左側と右側に分かれた画面を表示します。この画面が本を開いた状態です。本の中なのでページをめくる感覚かと思われるかもしれませんが、ここは極めてエクスプローラーライクです。
画面左側枠にはフォルダやファイルが入ります。右側枠では左のファイルやフォルダの印刷イメージやサムネールを表示します。
フォルダの作成
画面左側枠の空白カ所をクリックしてください。画面上部の幾つかのアイコンが活性化します。「フォルダ作成」アイコンをクリックしてください。
クリックすると「名称の設定」画面が表れます。ここにフォルダ名を入れ「OK」ボタンを押すことで、左側にフォルダを作成します。
※フォルダを選択した状態で「フォルダ作成」アイコンをクリックすると、フォルダの中に更にフォルダを作成できます。ただし、フォルダの階層を増やすと複雑化しますので2階層以下で運用することをお勧めします。
本にファイルを入れる
ファイルを本に入れる方法は、最初に入れるべき本を選択します。これで本が開いた状態になります。
本に格納するファイルをマウスでドラッグして、開いた本の画面左側枠の空白カ所にドロップします。この場合には本の直下にファイルが入ります。
フォルダを指定してドロップするとフォルダの中に入ります。
プレビュー表示について
本にファイルを入れると、ワードやエクセル、PDFファイル等では右側画面にプレビュー(印刷イメージ)を表示します。
表示しない場合には以下の3項目が原因です。
1) プレビューソフトがインストールされていない状態です。その場合はAdobe社のAcrobat
(フリー:表示専用版)をダウンロードしてインストールして下さい。
※クライアントパソコン毎に必要です。
2) Kami技のプレビュー設定がオフになっている状態です。その確認は、本を開いた画面上部の
「設定」-「環境設定」をクリックすることで表示する「環境設定」画面から「作成設定」ボタン
を押します。「プレビュー画面作成設定」に表示した拡張子に「使用」のチェックを確認し、
入っていなければチェックを入れ、「OK」ボタンを押します。
※ファイルを本にドロップすると拡張子を自動で拡張子欄に加えます。
※クライアントパソコン毎に必要です。
3) ファイルがプレビューを表示する構造をしていない場合です。
プレビュー機能はマイクロソフト社が提唱する仕様ですのため、この仕様に準ずるか否かはソフ
トメーカーが判断します。例えばAdobe社のaiファイルプレビュー表示をしません。
このようなファイルのプレビューには Kami技の機能である「種類の違うファイルの結合」を用
いることで解決します。
※デザインや図面はファイル名よりプレビューの方が分かり易いので、これをお勧めです。
Kami技の終了
本を開いた状態から画面上側の「終了」アイコンをクリックします。
※Kami 技は本を閉じるタイミングでデータをサーバーに送るので若干時間が掛かる場合があります。
本棚拡大画面に戻りましたら更に「戻る」ボタンを押して下さい。
最初に表示した部屋の画面に戻りましたら「終了」ボタンを押して下さい。
ユーザーの登録(CS)
運用時の Kami技 は、起動時にユーザー名とパスワードが必要になります。
Kami技 担当者は使用者のユーザー名とパスワードを作成する必要があります。
Adminで管理者としてログイン後、部屋の画面左上の「環境設定ボタン」を押して「ユーザー管理」項目をクリックします。
「ユーザー管理」画面を表示しますので、「登録ボタン」ボタンを押します。
「ユーザー入力」画面で自身を含めた、使用者全員の「ユーザー名」と「パスワード」を入力します。
登録したユーザーは「ユーザー管理」画面に表示します。
管理者の変更(CS)
「ユーザー管理」画面では Admin を「管理者」と表示しています。現在の管理者を表しています。
Kami技 担当者に管理者を変更する方法は、登録した自身のユーザー名をマウスで活性化させ、「管理者変更ボタン」を押します。
「ユーザー管理」画面を表示しますので、内容を確認して「はい」ボタンを押して下さい。
「ユーザー管理」画面を閉じてKami技を終了します。
次回ログイン時より設定が有効になりますので、ログイン後は「管理者」が変わります。
前回の本を開く
オープニング画面には「前回の本を開く」というボタンがあります。これを押すか、「机の上のノートパソコン」の画像をクリックすることで、前回開いていた本を開きます。
このボタンに相当する画像が机の上のノートパソコンになります。
サムネール表示
本を開いた状態ではファイルをプレビュー表示しますが、フォルダの中にファイルが在る場合には、フォルダを選択すると、その中のファイルをサムネール表示します。
サムネールはサイズ変更が可能です。「表示」-「プレビュー表示」の中に「サムネール小」「サムネール中」「サムネール大」の3項目ありますので、チェックを付けて変更することでサイズが変わります。
フォルダ取り込み
ファイルを本に取り込む方法はドラッグしてドロップするものでしたが、一般的な「ファイル取り込み」画面を発生させてファイルを指定することも可能です。
その場合は取り込み先をマウスで指定し、上部の「ファイル取込」アイコンをクリックします。すると「インデックスの新規作成」画面を表示しますので、ここからファイルを選択して「追加」ボタンを押すことで取り込みます。
また、「フォルダ取込」アイコンをクリックすると、フォルダ構成のまま取り込むことが出来ます。
「フォルダーの参照」画面から、フォルダを指定して「OK」ボタンを押すことで取り込めます。
※フォルダのファイルが多い場合には、ファイルの印刷イメージを取得するために時間が掛かります。
本の中のファイルの編集
本を開き、本の中のファイルを指定して「入力」ボタンを押すと、そのファイルに対応するソフトを起動して内容の編集が可能になります。
※ファイルを対応したソフトがパソコンにインストールされている必要があります。
※Kami技 は本棚の中にファイルを格納するだけのアプリではありません。共有フォルダのピア・ツー・ピア型と違い、クライアント・サーバーシステムのため、ファイルの整合性を保つ機能により、ファイルの編集作業を安全に行えます。(CS)
パソコンが苦手な方にとって「ファイルの保存先を指定するのは難しい」とのコンセプトに基づいて、Kami技 ではファイルの保存方法を変えています。
起動したソフトによりファイル内容を編集した後に、通常の「名前を付けて保存」や「上書き保存」をせずに、そのままソフトを終了して下さい。
保存せずに終了すると、終了時に「・・・・変更内容を保存しますか?」という画面を表示します。ここでは必ず「保存」ボタンを押して下さい。
すると「メニューインデックス設定」画面を表示しますので、ここにファイル名に変わるインデックス名称入力して下さい。
※細かなファイル保存場所の指定を排して、本にインデックスを付けるような仕様になっています。
(本の中なのでインデックスと言っています)
アクセス権限の設定(CS)
サーバーの共有本棚には部署の全ての方の本棚や本が入ります。
この本棚をネットワーク上のクライアントパソコンのディスプレイに全て表示したのでは、使用者は目的の本を探すのが大変になります。
また、使用者によっては公開したくない本棚もあるはずです。
このような背景から、Kami技 ではアクセス権限の設定を行えます。使用者毎に表示する本棚を指定することで、一人一人にとって分かり易いシンプルな本棚を提供出来ます。
「編集可能ユーザー」「閲覧可能ユーザー」「閲覧不可能ユーザー」の3つの枠があります。ユーザーを「移動」ボタンを用いて移動させることで、選択中の本棚に対する各自のアクセス権限を設定します。
・「編集可能ユーザー欄」
ここに入れたユーザーは、この本棚を表示するだけでなく、本の中のファイル編集が可能です。
・「閲覧可能ユーザー欄」
ここに入れたユーザーは、この本棚を表示しますが、中のファイルを編集することは出来ません。
・「閲覧不可能ユーザー欄」
ここに入れたユーザーは、この本棚を表示しません。
排他処理(CS)
次にファイルの整合性を保つ、クライアントサーバーの機能を説明いたします。
他の人が本を開いている場合には、本棚に整列されている本の背表紙に「編集中」と表示します。
その本を開くことを躊躇する必要はありませんので、本を開き、好きなファイルを編集していただいて構いません。
ある人がワードファイルを編集しているとします。そして、他の人も同じワードファイルを編集しようとします。
すると「選択したインデックスは編集中のためデータの変更・保存はできません。読み取り変更で開きますか?」と、表示します。
これは、共有フォルダのファイルを他の人が開いている時に、同じファイルを開こうとする際に表示するメッセージと同じです。
この機能は、先に編集を終えて保存したファイルが、後から編集した人のファイルによって上書きされるのを防ぐための排他処理を目的としています。
ところが共有フォルダのようなピア・ツー・ピア型のネットワーク形態では、このような排他処理を行うには、ソフトウェア側に共有フォルダとの通信機能を組み込む必要があります。
ワードやエクセルといったマイクロソフト社製のソフトウェアでは、この通信機能を実装しているので問題はありませんが、マイクロソフト社製以外のソフトウェアはこの機能を実装していないために、重複起動の警告や排他処理は行われません。
デザインで世界中の人が用いているイラストレーターという有名なソフトウェアがありますが、試してみると分かりますが、共有フォルダから何人も同時に同じファイルを起動できてしまいます。
これにより、ファイル上書きの事故が起きるだけでなく、保存のタイミングが悪いと、ファイルが壊れてしまったり、パソコンがフリーズしてしまったりします。
『Kami技』では、ソフトウェアのメーカーやソフトウェアの種類に限らず、他の人がファイルを開いている場合には、同じファイルを重複起動しないための排他処理を行います。
このように全てのファイルに対して、必要によってはユーザーの操作を制限してまでもファイルの整合性を守るところが、クライアントサーバー型のメリットです。
本の持ち出し機能(CS)
「本の持ち出し」という機能がありますが、これは出張先でファイルを編集したいというような場合に、本を持ち出して出張先で仕事を行えるようにするものです。
ところが、出張先でファイルを編集した際に、本社でも同じファイルの編集をされてしまうと、出張が終わり、持ち出した本を返却した際に、本社で編集したファイルが上書きされる可能性があります。
そのために、『Kami技』では、本を持ち出した際には、本が返却されるまで、本社ではその本を編集することが出来ないようになっています。
厳密なルールですが、だからこそ共有フォルダのように、ファイルが分岐する心配をしたり、履歴の管理をしたりしなくても済むのです。
ファイルの削除
共有フォルダの仕様には、疑問に思うところがあります。
プライベートのパソコンでは削除したファイルは、ゴミ箱に入り復元が可能です。
ところが、共有フォルダで削除したファイルは、ゴミ箱に入らずに復元できないことを、皆さまはご存知でしょうか。
プライベートのファイルより、共有フォルダで共有しなければならないファイルの方が重要なのは分かり切ったことであり、ファイルの利用者が多いということは、ファイルを削除してしまうような操作ミスが起きる可能性も高くなることは言うまでもありません。
それにもかかわらず、プライベートのパソコンでは削除したファイルを復元することが出来るのに、それよりも重要で、消失する危険性の高い共有フォルダのファイルを復元できないというのは、共有フォルダを設計した人のセンスを疑うものです。
『Kami技』は当然ですが、削除したファイルはゴミ箱に入り、管理者権限で復元できますので、ファイルを削除してしまうといった操作ミスをしても、ファイルを消失することがないのです。
上書きによるファイル消失の防止
この他にも『Kami技』にはファイルを守る、優れた機能が有ります。
多くの人が使うファイルを共有する環境下では、誤ってファイルを上書きしてしまうことがあります。
「上書きしますか?」、というメッセージを表示した際に、誤って「はい」を押してしまう場合ですが、このような場合には、ファイルを復元することはできません。
『Kami技』では、このような上書きによるファイルの消失が、構造的に起きないようになっています。
あるファイルを『Kami技』に入れます。そして同じファイルをもう一度入れます。
普通なら、「上書きしますか?」という、メッセージを表示しますが、そのようなメッセージは表示しません。 ただ、だらだらとファイルがぶら下がるだけなのです。
誤って、同じファイルを入れてしまった場合には、「不要のファイルを削除すれば良い」との考えから、このような仕組みになっています。
エクスプローラーと違うこのような動作が可能な理由は、オリジナル開発したファイルツールを用いているからです。
些細なことですが、ファイルの整合性を保つためのこのような機能を、『Kami技』は有しているのです。
ファイル周りの動作
ファイル周りがエクスプローラーと似ていますが、自社開発のファイルツールだという話をさせていただきました。
そのためにエクスプローラーでは、出来ないようなことが『Kami技』では可能になっています。
画面像部に上矢印と下矢印アイコンがありますが、これはフォルダやファイルを上下に移動するときに用います。
ファイルを選択して矢印が二つのアイコンを押すと、ファイルが一番上に移動したり、一番下に移動したりします。
これをどのように使うかといいますと、パソコンが苦手で、日付やファイル名をソートして目的のファイルを探すような使い方が難しいという方がいらっしゃるような職場で、「重要なファイルを一番上にしよう」とか、「新しいファイルを一番上にしよう」というような、その職場の誰にでも分かるルールを策定して使っていただこうというものなのです。
種類の違うファイルの結合
もう一つ面白い機能があります。
あるインデックスにマウスを合わせます。
すると、3ページと表示していたとします。これはどういうことでしょう。ボタンを押してページを変更してください。
すると、1ページ目はワードファイル、2ページ目はエクセルのファイル、3ページ目はPDFのファイルといったように、ファイルの種類が異なっていることが分かります。
『Kami技』では、種類の違うファイルを一つのインデックスとして管理することが出来ます。
例えば、旅行の資料を作成する際に、計画書やスケジュール表、収支報告書や観光地の写真といった異なるファイルを、一つのインデックスに出来るのです。
この何処が良いかといいますと、実際に参加者に配布したパンフレットと同様の状態で、ファイルの管理ができるところです。
それぞれのファイルは、パンフレットの各ページを構成していますが、ファイルだけではパンフレットが何ページで構成されていて、ページの順序がどのようになっているのかということが分かりません。
書類を電子化した際に、「情報が欠落することなく、全ての情報を保持することが重要」との考えから開発したものです。
これにより、原本のファイルのまま配布資料の閲覧が可能ですので、資料を印刷する必要がなくなり節約にもなります。
パンフレットの資料が一つのインデックスになっているので、ファイルの利活用も容易になり、翌年の幹事さんが変更箇所だけを修正して、今年のパンフレットとして配布することも容易になります。
また、結合されたファイルは、そのままの順序で印刷することができます。
結合したファイルの順序変更
結合したファイルの順序変更や新たなファイルの挿入、削除も容易です。
ファイルを結合したインデックスにマウスを合わせ、右クリックで表示するメニューの「ファイル順序の変更」から操作が行えます。
ペーパーレス機能
『Kami技』を用いたオフィスのペーパーレスをご提案いたします。
スキャナ機能を実装していますので、複合機やスキャナと接続するだけで直ぐにスキャニングが行えます。
また、本を開いた状態でスキャニングしますので、取得したファイルがそのまま本の中に入るところが便利です。
ダイレクトに支出の削減が期待できるペーパーレスに、皆さまは興味をお持ちではないでしょうか。コピーは用紙の消費やカウンター料金が発生しますが、スキャニングなら複合機を用いても料金がかからないメリットがあります。
卓上スキャナも安価ですので、容易に書類をファイルに出来ます。
ところが従来の仕組みではペーパーレスは運用面で難しいところがありました。
書類や図面をファイルにしたところ、「共有フォルダの何処に入っているのか分からない」と、なってしまうと、情報を探すのが難しくなるので、容易にペーパーレスを行えなかったのです。
ファイル管理の問題点がペーパーレスの問題点になっていたわけですが、この問題の解決には『Kami技』のように、必要なファイルを直ぐに取り出せる仕組みが必要になります。
印刷イメージを表示しないファイルのプレビュー
イラストやデザインなどのファイルは、ファイル名だけでは内容を把握できないことから、ファイルを共有するためのソフトは、ファイルを開かなくても内容を閲覧できるプレビュー機能が重要になります。
エクスプローラーでファイルの内容を表示するには、各アプリケーションの開発メーカーが、マイクロソフト社の提唱する仕様に準ずる必要がありますが、その判断はメーカーに任されているので、イラストレーターやフォトショップといった代表的なデザインソフトであっても、エクスプローラーではファイルの印刷イメージを表示することができません。
ところが『Kami技』ではイラストレーターのファイルも、印刷イメージを表示した状態で管理を行えます。これは、ファイルを重ねる機能を用いるからです。
デザインソフトの目的は、画像ファイルを作成することです。そのために、成果物であるjpegなどの画像ファイルと、デザインソフトのaiファイルなどを管理する必要があります。
『Kami技』では、1ページ目をjpegファイルとし、2ページ目をaiファイルとすることで、ファイル内容を表示しながら管理が可能になるのです。
ファイルのエクスポート
電子本棚に格納したファイルを、パソコンに戻すこともできます。
本を開いた状態で、戻したいインデックス(ファイル)にマウスを合わせ、右クリックで「ファイルのエクスポート」を選択することで、ファイルの保存場所を指定して保存することが出来ます。
複数のファイルが結合したインデックスをエクスポートすると、フォルダとして吐き出され、中に結合されていたファイルを作成します。
自動バックアップ機能
『Kami技』はサーバーパソコンにWindows Serverだけでなく、普通のパソコンを用いることができます。 Windows Serverの導入は相応の支出を伴いますので、低コストで構築できるメリットがあります。
ただ、普通のパソコンにはハードディスクが壊れた場合にデータを守るRAID機能がありません。
そのために、万が一サーバーパソコンが壊れた際には、ファイルを集約している分被害もが大きくなることから、『Kami技』では日時を指定した自動バックアップ機能を設けました。
サーバーパソコンに外付けHDや、ネットワーク接続のNASなどの外部のストレージを接続します。画面右下の常駐ソフトの一覧から、「Kami技ユーティリティ」を起動して設定画面を開きます。「Kami技ユーティリティ」の画面が開きましたら、データの保存先に接続したストレージを指定します。
次に自動バックアップを有効にして、日時を指定します。ここでは、○曜日にします。
時間は、皆さまが帰った後の22時とします。そして、「バックアップが終了したらシャットダウンする」のスイッチを入れます。
Windows Serverは電源を落とさない運用が基本ですが、パソコンをサーバーとして用いる場合には、電気代節約のために「パソコンが終了したらパソコンをシャットダウンする」にチェックを入れます。
設定が終了すると、バックアップ当日には、『Kami技』を終了した際に「本日は22時よりバックアップ予定なので、電源を付けたままにして下さい」との、メッセージを表示しますので、サーバーパソコンの電源を付けたままにします。
バックアップするデータは、初回は全てのデータになりますが、それ以降は前回バックアップしたところから変更したデータの差分だけとなります。
ファイルの監視・集約(CS)
「Kami技ユーティリティ」の設定画面を用いると、マニアックな機能を使うように設定することができます。
『Kami技』は、社内で管理する必要のあるファイルを、電子本棚に整理整頓した状態で一元化して、ファイルの管理と共有をしやすくするものです。
そのために、職場の皆さん全員のファイルを集約するのが良いのは言うまでもありません。
ただ、会社は使用者にパソコンの使い方を任せているので、パソコン担当者が指示をしても、言うことを聞いてくれない方がいたり、パソコンが苦手で『Kami技』を操作できないといった方もいたりするはずです。
この場合には、これ等の方のファイルを電子本棚に集約できませんので、もしもこれらの方のパソコンが壊れた際には、ファイルを保全することができないのです。
システム担当者の方は責務として、ファイルという組織の情報資産が、パソコンの故障という、組織とはまるで関係のないことが原因で消失することを避けなくてはなりません。
ここで紹介するのは、クライアントパソコンのファイルを『Kami技』が自動で集約する機能です。パソコンが苦手な方は、マイドキュメントかディスクトップにファイルを保存するといったように、フォルダに整理せずにファイルを保存する傾向がありますので、『Kami技』がクライアントの指定したフォルダを監視して、そこにファイルが発生した場合に電子本棚に自動でコピーをするというものです。
設定画面では、どのクライアントパソコンの何処のフォルダを監視するかを指定するものです。次に、そのフォルダで発生したファイルを、何という本棚の何という本にコピーするかを指定します。あとは、監視時間を設定するだけです。。
この機能は複数の方の、複数のフォルダの同時監視が可能になります。
ファイル自動整理機能(CS)
もう一つマニアックな機能があります。
あまり使われない機能ですが、その設定画面を開くには、オープニング画面の車の模型のところをクリックします。
こちらは、クライアントパソコンのフォルダのファイルを、『Kami技』の本棚に自動で整理整頓するというものです。
想定したのは、退職した方のファイルが大量に共有フォルダに残っているような場合ですが、後々探そうとしても、どこに何が入っているのか分からないという状態では困るので、「電子本棚にファイルを整理して、少しでも分かりやすくしたい」という場合などに使います。
設定画面では、「どのようにファイルを分類したら後々分かりやすいのか」ということをテーマに、ファイルの分類方法を指定します。
新規登録のボタンを押します。
テンプレート名には、分類方法に名前を付けます。
そして、本棚をどのようにするか、ここでは「年」にしましょう。
次の階層に「アプリケーション」を選びます。すると、2017年、2018年という年毎の本棚を作成して、その下にワード関連ファイルという本や、エクセル関連ファイルという本が作成されます。
その本の中には、時系列的にファイルが並ぶというものです。
また分類方法では、退職者の方がフォルダで整理した方法を、そのまま電子本棚の整理方法にすることもできます。
いずれにしても、他の方の作成したファイルを整理整頓するというのは大変ですので、分類方法を工夫しながら、お使いいただければと思います。
本棚非表示機能(CS)
フォルダの階層を無制限に作れる共有フォルダと違い、『Kami技』は本棚と本しかありませんので、数万というファイルを整理整頓する際には、「本棚や本が増えすぎて、結局ファイルを探すのが難しくなるのではないか」との、懸念が生まれます。
『Kami技』は、この問題を解決しています。
組織では、部署や課という形で、細分した目的ごとに組織を分けています。
そのために、部署を横断的に共有しなければならない懇親会のようなイベントを除くと、部署間で共有しなければならない情報というのは、責任者以外では殆どないのです。
例えば、営業部と経理部で共有しなければならない情報はありませんし、総務部と開発部でも共有しなければならない情報もありません。
一般的には、同じ部署であっても、課が異なると情報の共有は必要ありません。
例えば、一課が一戸建ての物件、二課がマンションの物件、三課が駐車場の物件を扱っているような場合で分かる通り、他の課と共有しなければならない情報は存在しないのです。
このようなことから、『Kami技』では、本棚毎のアクセス権限の設定機能を用いて、使用者毎に不要な本棚を表示させないことをお奨めしています。
不要な本棚といいますのは、他部署のファイルや、その人のファイルであっても過去のもので現在の業務には使わないファイルが入っている本棚です。
この設定により、パソコン使用者各々のディスプレイに表示する電子本棚は、本棚が数個、その中に本が数冊という程度の、大変簡素なものになります。
営業部の場合ですと、見積書を中心とした外部とやり取りしたファイルを収めるための本棚と本が、数冊程度にしかなりません。
ファイルを電子本棚に整理する習慣が定着するまでは、マネージャーは月に数回程度、電子本棚を開き、不備があれば、「○○君、今月から見積書をこの本に入れることになっているのに、未だ入っていないよ」と、担当者を注意します。
担当者にとっても、月に数個のファイルを電子本棚に格納するだけですので、負担になるものではありません。
そのために、数カ月が経過する頃には、ファイルの整理整頓が各々のルーチンワークとして定着するようになります。
これにより、マネージャーは部下の作成したファイルを容易に閲覧できるようになりますので、部署の管理も容易になります。
外部組織とのファイル共有(VPNを用いる方法)
もう一つご紹介させていただきます。
「本社だけでなく支店や営業所間でファイルを一元化したい」という場合です。
その場合は拠点間VPNを使います。
NTTの「フレッツ・VPNワイド」などのVPNサービスを提供している会社が数多くあります。中にはフリーで使えるVPNもあります。
ただ、VPNは総じて社内LANに比べて低速ですので、快適な運用にはファイルの数を少なくしたり、容量を小さくしたりする工夫が必要です。
大手企業さまでは、本社の『Kami技』サーバーに全国の支社や営業所のデータを集約しています。こちらはシンクライアントを用いていますので、レスポンス良く動作しています。