専任者の選出(CS)

 『Kami技』の運用には、専任の担当者を付けてもらう必要があります。
 コンピューターの専門家である必要はありませんので、「パソコンは苦手ではない」という方でしたら、総務の方でも、営業の方でもOKです。

ネットワーク環境で動作(CS)

 『Kami技』は、ネットワーク環境下にサーバーパソコンを用意して、ここに電子本棚のデータベースを作ります。これに接続したクライアントパソコンから、この電子本棚を共有するわけですが、『Kami技』の良いところは、Windows Serverだけでなく、Windows7以上のProfessionalパソコンをサーバーパソコンとして使える点です。
また、サーバーパソコンとクライアントパソコンの同居も可能ですので、普段使っているパソコンをサーバーパソコンとして利用することも出来ます。

『Kami技』の起動(CS)

 では、実際にソフトウェアを起動してみます。
 インストールすると、ディスクトップに『Kami技』というアイコンを表示しますので、これをダブルクリックします。
 起動すると、「パスワード入力画面」を表示します。
 ここにユーザー名と、パスワードを入れると『Kami技』が起動します。

 『Kami技』をインストールした状態では、デフォルトの管理者はAdminになっています。
 半角の大文字のAのあとに、小文字のdminと続けます。パソワードは何も入れない状態で「OK」ボタンを押します。
 こうすることで、管理者権限で『Kami技』が立ち上がります。

 このサーバーという欄には、接続するサーバーパソコンを指定します。
 サーバーパソコンが本社で一つだけという会社様もありますし、「総務部サーバー」や「営業部サーバー」というように、部署ごとにサーバーパソコンを用意されている場合もあります。
 そのような会社様では、ここでサーバーパソコンを切り替えて、それぞれの部署の電子本棚を利用することができます。

『ネットワークに接続をしない状態で起動(CS)

 クライアントサーバーをネットワークに接続せずに使う場合には、『Kami技』起動時のサーバー欄でローカルを選択します。
 ローカルというのは、このパソコンの中に電子本棚のデータベースが入っていて、このデータベースを利用するものです。
 このように、サーバーパソコンとクライアントパソコンを同居させると、サーバーパソコンにもクライアントパソコンにもなり、スタンドアロンのような単体での動作が可能になります。

簡単操作のために、ボタンを大きく数を少なく

 「OK」ボタンを押しますと、かわいい部屋が現れます。
 組織に流通するファイルを、サーバーパソコンに整理整頓した状態で一元化しようとすると、組織の皆さま全員に使ってもらう必要があります。

 そのために、『Kami技』は、パソコンが苦手な方でも使えるように、「どれだけ簡単に使えるか」ということをテーマに開発しました。
 画面のボタンにしても、数を少なくして、見た目を大きくして分かりやすいようにしています。
 また、ボタン以外にも本棚にマウスを持っていき、クリックすると電子本棚が現れます。

本を開く

 電子本棚の拡大画面を表示します。右側の窓には本棚のリストを表示しています。
 これをマウスでクリックすると、本棚が切り替わり、その本棚の中にある本を左側に表示します。

 本をマウスで指定すると、本が本棚から少し飛び出します。
 この状態で「本を開く」ボタンを押すか、本をダブルクリックすると本が開きます。
 ここで一度本を閉じて、本棚も閉じてください。

管理者の変更・ユーザーの登録(CS)

 『Kami技』を使用するには、起動時のユーザー名とパスワードが必要になります。
 そのために、『Kami技』使用者のユーザー名とパスワードを作成する必要があります。

 画面左上の「環境設定ボタン」を押し、「ユーザー管理」ボタンを押します。
 するとユーザー管理画面を表示しますので、ここの「登録ボタン」によって、『Kami技』使用者のユーザー名とパスワードを設定することが出来ます。

 『Kami技』の担当者は、先ず最初に自分のユーザー名とパスワードを登録してください。
 そして登録した自分のユーザー名をマウスで活性化させ、「管理者変更ボタン」を押して管理者を変更します。
 次に『Kami技』を一度終了してください。
 再ログインすることで、設定した権限が有効になります

 『Kami技』では管理者以外にユーザーの登録や変更が出来ませんので、ここで登録したユーザー名とパスワードを、『Kami技』を利用される方に伝える必要があります。

前回の本を開く

 オープニング画面では、先ほど開いた環境設定ボタンの他にボタンが三つあります。
 終了ボタンは分かるとして、本棚拡大ボタンの下に「前回の本を開く」というボタンがあります。これを押しますと、前回開いていた本を開きます。

 もう一度戻ります。
 先ほどは、本の画像をクリックして本を開きましたが、「前回の本を開く」ボタンに相当する画像が机の上のノートパソコンです。
 これをクリックすると前回の本を開くことができます。

電子本棚の形

 『Kami技』の特徴的なところは、電子本棚の形をしているところです。
 共有フォルダではフォルダにファイルを保存しますが、『Kami技』では本にファイルを保存します。
 そしてファイルを格納した本を、電子本棚に整理整頓することでファイルの所在が容易に分かるようになるのです。

 電子本棚の特徴はファイルを整理整頓しやすいところですが、それは共有フォルダのように階層が深くなることがなく、本棚と本によりファイルの分類を表現するので、ファイルの所在を予測し易いのです。

 そしてこの形が、ファイルを探す側の人に分類のルールを伝えやすいのには、もう一つ理由があります。
 それは本棚には歴史がありますので、図書館で「本の分類方法が分からない」といった人がいないように、本棚と本を用いた分類のルールが既に確立されていることです。
 これにより、意識しなくても直ぐに伝わるのです。

 また、殆どの方が本棚を使った経験があり、この形に親しみや馴染みがあることも『Kami技』を操作する上での心理的なハードルを下げるメリットになっています。

 

サムネール・プレビュー表示

 電子本棚の使い方ですが、本を開いた状態では、左側に、フォルダがあり、その中にファイルを入れることができます。
 フォルダにマウスを合わせると、そこに入っているファイルの印刷イメージをサムネール表示します。

ファイルを本へ格納

 次に『Kami技』にファイルを入れてみましょう。
 フォルダ以外のところか、若しくはフォルダを指定して、ファイルの取り込み先を決定します。
 次に「ファイル取り込みボタン」を押して、取り込むファイルを指定します。
 フォルダの構造のまま取り込むことも可能ですので、その場合には「フォルダ取り込みボタン」を押して、取り込むフォルダを指定します。

 また、ファイルを容易に入れる方法としては、ドラッグ&ドロップをお勧めしています。

 ファイルをドラッグして開いた本のフォルダの上で指を離します。
 すると、印刷イメージを表示するようになり、ファイルが入ったことが分かります。
 少し時間がかかりますが、これはファイルの印刷イメージを取得してページに表示するのと、データをサーバーパソコンに転送しているためです。(CS)
 これにより、この時点でクライアントパソコンがクラッシュしても、サーバーパソコンにはファイルが保存されていることになるのです。(CS)

印刷イメージプレビュー機能

 この印刷イメージを表示させる機能ですが、多くの人がファイルを共有しようとする場合では、同じような名前のファイルがたくさん作られたり、ファイル名からファイルの内容を把握したりすることが困難になることから、『Kami技』ではファイルを本に格納した時点で印刷イメージをページに表示するようにしています。

 これにより、ファイルの内容を確かめるために一々ファイルを起動するような面倒なことをしなくても、目的のファイルを容易に探すことが出来るようになります。

格納したファイルの編集

 『Kami技』では本を開き、本に格納されたファイルにマウスを合わせた後に「入力」ボタンを押すことで、ファイルに対応したアプリケーションが起動して内容を編集することができます。

 よく『Kami技』のことを、本棚の形をしたものの中に、ファイルをぶら下げているだけだと思われる方がいらっしゃいますが、『Kami技』はピア・ツー・ピア型の共有フォルダと違い、クライアントサーバーシステムですので、一元化したファイルの整合性を保つための様々な機能を有していて、ファイルを皆で編集する際に効果を発揮します。(CS)

 これだけ本格的なクライアントサーバーになりますと、高額なシステムと考えられがちですが、『Kami技』はリーズナブルな価格になっていて、加えて電子本棚が利用できます。(CS)
 クライアントサーバーの特徴としましては、電子本棚に格納したファイルをクライアントパソコンから権限に応じて編集することができるのですが、その際のファイルの管理をサーバーが行うものです。(CS)

 そして『Kami技』では、ファイルを保存する際の使い方が独自の仕様になってるところも特徴です。
 と言いますのは、フォルダの階層構造を理解してファイルを決められた場所に保存するというのは、パソコンが苦手な方にとっては難しいからです。
 そこで『Kami技』ではファイルの管理を全て行うようにして、ユーザーがファイルの保存場所を指定しなくても済むようにしたのです。

 実際の使い方としましては、ワードのファイルを編集した後に、普通は終了時に保存場所を指定しますが、『Kami技』ではそのまま閉じていただきます。
 その際に、「保存しますか」とのメッセージをワードが出しますので、ここでは「保存」を選択してください。
 すると、電子本棚が「既存インデックスに上書き」、あるいは「新規インデックス作成」のどちらかを選択する画面を表示します。
 『Kami技』では電子本棚の中のファイルをインデックスと表現しています。そのためにインデックスという表現が出てきたこの時点で、ファイルの制御が『Kami技』に移行したことを表していますので、上書きを選択して「OK」ボタンを押してください。

 すると、電子本棚の中のファイルが書き換わります。

 このように『Kami技』は、ファイルを整理整頓するだけのものではなく、どちらかと言いますと、電子本棚の中のファイルを編集したときに効果の上がる仕組みとご理解いただけますと幸いです。

本棚のアクセス権限の設定(CS)

 皆さまの中には、「重要なファイルを勝手に編集されては困る」と、考える方がいらっしゃるかも知れませんが、そのような方は、ご安心ください。

 『Kami技』を管理される方が、管理者権限で『Kami技』にログインして本棚を表示させます。
 本棚を一つ選択した後に、右側メニューの「本棚操作」から「本棚設定」を選択してください。
 すると、「閲覧不可能ユーザー」欄にパソコン使用者のユーザー名を表示しているはずです。
 このユーザーを「閲覧可能ユーザー欄」や「編集可能ユーザー」欄に「移動ボタン」で移すことで、選択した本棚に対するそれぞれのでユーザーの権限が変わります。

 ある本棚を選択して、「本棚設定」を開いたところ、Aさんは「閲覧不可能ユーザー」に入っていたとします。するとAさんがログインした時にはその本棚を表示しません。
 そのAさんを「閲覧不可能ユーザー」欄に移動させると、Aさんが再ログインした際にはその本棚を表示するだけでなく、その本に入っているファイルを編集することができるようになります。

 また、使用者が自らが新規に作成した本棚に関しましては、その本棚に限り、管理者のように他の人に閲覧権限や編集権限を付与することができます。

 

排他処理(CS)

 それではファイルの整合性を保つ、クライアントサーバーの機能を説明します。
 他の人が本を開いている場合には、本棚に整列されている本の背表紙に「編集中」と表示します。
 しかし、他の人がその本を開くことを躊躇する必要はありません。本を開き、好きなファイルを編集していただいて構いません。

 ある人がワードファイルを編集しているとします。そして、他の人も同じワードファイルを編集したとします。
 すると起動時に「選択したインデックスは編集中のためデータの変更・保存はできません。読み取り変更で開きますか?」と、表示します。
 これは見慣れた光景ですが、共有フォルダのファイルを誰かが開いている時に、同じファイルを開こうとする際に表示するメッセージと同じです。

 この機能は、先に編集を終えて保存したファイルが、後から編集した人のファイルによって上書されるのを防ぐための排他処理を目的としています。

 ところが共有フォルダのようなピア・ツー・ピア型のネットワーク形態では、このような排他処理を行うには、ソフトウェア側に共有フォルダとの通信機能を組み込む必要があります。
 ワードやエクセルといったマイクロソフト社製のソフトウェアでは、この通信機能を実装しているので問題はありませんが、マイクロソフト社製以外のソフトウェアはこの機能を実装していないために、重複起動の警告や排他処理は行われません。

 デザインで世界中の人が用いているイラストレーターという有名なソフトウェアがありますが、一度試してみると分かる通り、共有フォルダから何人も同時に同じファイルを起動できてしまいます。
 このことにより、ファイル上書きの事故が起きるだけでなく、同時に保存するようなタイミングの悪いことが起きますと、ファイルが壊れてしまうか、パソコンがフリーズしてしまいます。

『Kami技』では、ソフトウェアのメーカーやソフトウェアの種類に関わらず、他の人がファイルを開いている場合には、同じファイルを重複起動しないための排他処理を行います。
このように、必要によってはユーザーを排他してまでもファイルの整合性を守るところが、クライアントサーバー型のメリットになります。

本の持ち出し機能(CS)

 「本の持ち出し」という機能がありますが、これは出張先でファイルを変更したいというような場合に、本を持ち出して出張先でファイルの編集を行えるようにするものです。

 ところが、出張先でファイルを編集した際に、本社でも同じファイルの編集がされてしまうと、出張が終わり、持ち出した本を返却した際に、本社で編集したファイルが上書きされる可能性があります。
 そのために、『Kami技』では、本を持ち出した際には、本が返却されるまで、本社ではその本を編集することが出来ないようにしています。
 厳密なルールですが、だからこそ共有フォルダのように、ファイルが分岐する心配をしたり履歴管理をしたりしなくても済むのです。

ファイルの削除

 私達は常日頃から、共有フォルダの仕様について疑問に思っていることがあります。

 プライベートのパソコンでは削除したファイルは、ゴミ箱に入り復元が可能です。
 ところが、共有フォルダで削除したファイルは、ゴミ箱に入らずに復元できないことを、皆さまはご存知でしょうか。

 プライベートのファイルより、共有フォルダで共有しなければならないファイルの方が重要である場合が多く、ファイルの利用者が多いということは、ファイル削除の操作ミスが起きる可能性も高いということでもあります。
 それにもかかわらず、プライベートのパソコンでは削除したファイルを復元できて、それよりも重要で、消失する危険性の高い共有フォルダのファイルを復元できないというのは、共有フォルダを設計した人のセンスが疑われるものです。

 『Kami技』は当然ですが、削除したファイルはゴミ箱に入り、管理者権限で復元が行えますので、ファイル削除の操作ミスをしてもファイルを消失することはありません。

上書きによるファイル消失の防止

 この他にも『Kami技』にはファイルを守る、優れた機能が有ります。
 多くの人が使うファイルを共有する環境では、誤ってファイルを上書きしてしまうことがあります。
 「上書きしますか?」、というメッセージを表示した際に、誤って「はい」を押してしまう場合ですが、このような場合には、ファイルを復元することはできません。

 『Kami技』では、このような上書きによるファイルの消失事故が、構造的に起きない仕組みをしています。

 あるファイルを『Kami技』に入れます。そして同じファイルをもう一度入れます。
 普通なら、「上書きしますか?」という、メッセージを表示しますが、そのようなメッセージを表示しません。
 ただ、だらだらとファイルがぶら下がるだけなのです。
 誤って、同じファイルを入れてしまった場合には、「不要のファイルを削除すれば良い」との考えから、このような仕組みになっています。

 エクスプローラーと違うこのような動作が可能な理由は、フォルダに見える部分が、自社開発のファイルツールを用いているからです。
 些細なことですが、ファイルの整合性を保つために『Kami技』はこんなところまで気を配って開発しています。

ファイル周りの動作

 ファイル周りがエクスプローラーと似ていますが、自社開発のファイルツールだという話をさせていただきました。
 そのためにエクスプローラーでは、できないようなことが可能になっています。
 上矢印と下矢印アイコンがあるかと思います。これはフォルダやファイルを上下に移動するときに用います。矢印が二つのアイコンを押すと一番上に移動したり、一番下に移動したりします。

 これをどのように使うかといいますと、パソコンが苦手で、日付やファイル名をソートして目的のファイルを探すような使い方が難しいという方がいらっしゃるような職場では、「重要なファイルを一番上にしよう」とか、「新しいファイルを一番上にしよう」というような、その職場の誰にでも分かるシンプルなローカル・ルールを策定して使っていただくためのものです。

種類の違うファイルの結合

 もう一つ面白い機能があります。
 あるインデックスにマウスを合わせます。
 すると、3ページと表示していたとします。これはどういうことでしょう。ボタンを押してページを変更してください。
 すると、1ページ目はワードファイル、2ページ目はエクセルのファイル、3ページ目はPDFファイルといったように、ファイルの種類が異なることが分かります。

 『Kami技』では、種類の違うファイルを一つのインデックスとして管理することができるのです。

 例えば、このインデックスが旅行の計画書だとしますと、案内資料からスケジュール、収支報告書から観光地の写真といった異なるファイルを、一つのインデックスとして管理することができるわけです。

 この何処が良いかといいますと、実際に参加者に配布したパンフレットと同様の状態で、ファイルの管理ができるところです。

 それぞれのファイルというのは、パンフレットの各ページを作るために用いたものですが、ファイルだけではパンフレットが何ページで構成されていて、ページの順序がどのようになっていたのかということが分かりません。
 書類を電子化した際に、「情報が欠落することなく、全ての情報を網羅していることがペーパーレスツールには必要」との考えから開発しました。

 これにより、書類や図面のペーパーレスに加えて、原本のファイルのまま配布資料の閲覧が可能になりますので、資料を印刷する必要がなくなり支出の削減に役立つのです。

 このように『Kami技』では、パンフレットの資料が一つのインデックスになっているので、ファイルの利活用も容易になり、翌年の幹事さんが変更箇所だけを修正して、今年のパンフレットとして配布することも容易になります。
 また、結合されたインデックスは、そのままの順序で印刷することができます。

ファイルの順序変更

 また、重なっているファイルの順序の変更や、1ページだけ削除する場合、あるいは2ページと3ページの間にファイルを挿入するといった、ファイルのインデックスの構成に係る編集は、インデックスにマウスを合わせた後に、右クリックで表示するメニューの「ファイル順序の変更」から操作してください。

ペーパーレス機能

 『Kami技』にはペーパーレスを容易に実現する機能があります。
 そのためにスキャナ機能を実装していて、複合機やスキャナと接続することで、容易にスキャニングしたファイルを電子本棚に取り込めます。

 多くの方が、特に経営者の方は、ダイレクトに支出の削減が期待できるペーパーレスに興味を持っておられるかと思います。

 私達も経費削減に効果を発揮するペーパーレスをお勧めしています。
 複合機で書類をコピーすると、トナー代やメーカーによってカウンター料金が発生しますが、スキャニングに関しては料金がかかりません。

 現在では、複合機や卓上スキャナにより、簡単に書類をスキャニングしてファイル化することができるようになりました。ペーパーレスが容易に行えるようになったのです。
 しかし、書類や図面の電子化は容易になりましたが、ペーパーレスは運用面で難しいところがあります。

 ペーパーレスの何処が難しいかといいますと、書類や図面をスキャニングしてファイルにしたとたんに、「共有フォルダの何処に何のファイルが入っているのか分からない」と、いった状態になってしまうところです。
 この状態では、書類や図面の情報を探したいときに探せないことから、容易にペーパーレスを行えないのです。

 皆さまは、もうお気づきの通り、ペーパーレスの運用の問題点が、「共有フォルダのファイルの所在が分からなくなること」と、ご理解いただけたかと思います。

 そのために、ペーパーレスの実現には、『Kami技』のように、ファイルの整理整頓を実務レベルで実現するソフトウェアが必要だと、私たちは考えています。

 そして、『Kami技』のように、ファイルのプレビュー機能により、ファイルを起動せずに情報のやり取りが行えることが、ペーパーレスソフトには必須だと考えています。
 特にイラストやデザインなどのファイルは、ファイル名だけでは、内容を把握できないことから、プレビュー機能が重要になります。

 ところがプレビューを表示する機能は、マイクロソフト社が提唱しているものであり、実装するかどうかは各ソフトメーカーに委ねられています。
 そのために、イラストレーターやフォトショップといった代表的なデザインソフトであっても、この機能を実装していないことから、エクスプローラーではファイルの印刷イメージを取得することができない状況です。
 一番印刷イメージの欲しいデザインソフトのファイルを、プレビューできないのです。

 ところが『Kami技』ではイラストレーターのファイルも、印刷イメージを表示します。
 そして、そこからファイルの編集も可能になります。

 これはどうしているかといいますと、別項目でご説明いたしました、ファイルを重ねるインデックスの結合機能なのです。
 イラストレーターなどのデザインソフトの目的は、画像ファイルを作成することです。
 そのために、管理したいファイルというのは、成果物であるjpegなどの画像ファイルと、イラストレーターのaiファイルということになります。
 『Kami技』では、1ページ目をjpegファイルとし、2ページ目をaiファイルとすることで、ファイルの内容も分かりますし、管理も容易になるのです。

ファイルのエクスポート

 電子本棚の中のファイルは、データベースに格納されます。
 もしも皆さまが、このファイルを取り出したい場合には、ファイルをエクスポートして、自分のパソコンに保存することができます。

 インデックスにマウスを合わせ、右クリックで「ファイルのエクスポート」を選択すると、ファイルの保存場所を聞いてきますので指定します。
 先ほどの二つのファイルが結合したようなインデックスは、フォルダとして吐き出され、中にjpegとaiのファイルが入ります。

自動バックアップ機能

 冒頭で、『Kami技』の構築では、Windows Serverの他に、普通のパソコンが使えるとい言いましたが、Windows Serverは高額ですので、これを購入しなくて良いメリットは大きいと思います。

 ただ、専用のサーバー機と違い、普通のパソコンにはハードディスクが壊れた場合にデータを守るRAID機能がありません。
 そのために、万が一パソコンが故障した際には、ファイルを集約しているので被害も大きくなります。
 この問題を解決するために、『Kami技』では、日時を指定した自動バックアップ機能を設けています。
 サーバーパソコンに外付けHDや、ネットワーク接続のNASなどの外部のストレージを接続します。

 画面右下の常駐ソフトの一覧から、「Kami技ユーティリティ」を起動して設定画面を開きます。
 「Kami技ユーティリティ」の画面が開きましたら、データの保存先に接続したストレージを指定します。
 次に自動バックアップを有効にして、日時を指定します
 ここでは、○曜日にします。
 時間は、皆さまが帰った後の22時とします。そして、「バックアップが終了したらシャットダウンする」という、スイッチを入れます。
 WindowsServerは付けっぱなしが基本ですが、パソコンをサーバーとして用いる場合には、電気代がもったいないですから、「パソコンが終了したらパソコンをシャットダウンする」にチェックを入れます。

 設定が終了すると、バックアップ当日には、『Kami技』を終了した際に「本日は22時よりバックアップ予定なので、電源を付けたままにして下さい」との、メッセージを表示しますので、パソコンの電源を付けたままお帰り下さい。

 バックアップするデータは、初回は全てのデータになりますが、それ以降は前回バックアップしたところから変更したデータの差分だけとなりますので、時間もそれほど掛かりません。

ファイルの監視・集約(CS)

 実は「Kami技ユーティリティ」の設定画面を用いると、マニアックな機能を使うように設定することができます。
 『Kami技』は、社内で管理する必要のあるファイルを、電子本棚に整理整頓した状態で一元化して、ファイルの管理と共有を行いやすくするものです。
 そのためには、できれば職場の皆さん全員のファイルを集約したいと考えるのは言うまでもありません。

 ただ、会社は使用者にパソコンの使い方を任せているので、パソコン担当者が指示をしても、言うことを聞いてくれない場合があります。
 また、パソコンが苦手でソフトウェアを操作できないといった方のファイルも、電子本棚に集まらない可能性があります。

 これでは、万が一その人のパソコンが故障した際に、ファイルを保全することができません。
 社内で作成したファイルという会社の情報資産が、パソコンの故障という、会社とはまるで関係のないことが原因で消失することは避けなくてはなりません。

 ここで紹介するのは、クライアントパソコンのファイルを『Kami技』が自動で集約する機能です。
 パソコンがそれほど得意ではない方は、マイドキュメントかディスクトップにファイルを保存することが多いかと思います。
 そのために、『Kami技』がクライアントのフォルダを監視して、そこにファイルが発生した場合に電子本棚に自動でコピーをするというものです。

 設定画面では、どのクライアントパソコンの何処のフォルダを監視するかを指定します。
 次に、そのフォルダで発生したファイルを、何という本棚の何という本にコピーするかを指定します。
 あとは、監視時間を設定すればOKです。
 この機能は複数の方の、複数のフォルダの監視が可能になります。

ファイル自動整理機能(CS)

 もう一つマニアックな機能があります。
 あまり使われない機能ですが、その設定画面を開くには、オープニング画面の車の模型のところをクリックします。

 こちらは、クライアントパソコンのフォルダのファイルを、『Kami技』の本棚に自動で整理整頓するというものです。

 想定したのは、退職した方のファイルが大量に共有フォルダに残っているような場合ですが、後々探そうとしても、どこに何が入っているのか分からないという状態では困るので、電子本棚にファイルを整理して、少しでも分かりやすくしたいという時に使います。

 設定画面では、「どのようにファイルを分類したら後々分かりやすいのか」ということをテーマに、ファイルの分類方法を指定するものです。

 先ず、新規登録のボタンを押します。
 テンプレート名では、分類方法に名前を付けます。
 そして、本棚をどのようにするか、ここでは「年」にしましょう。
 次の階層に「アプリケーション」を選びます。すると、2017年、2018年という年毎の本棚を作成して、その下にワード関連ファイルという本や、エクセル関連ファイルという本が作成されます。
 その本の中には、時系列的にファイルが並ぶというものです。

 また分類方法では、退職者の方がフォルダで整理した方法を、そのまま電子本棚の整理方法にすることもできます。
 いずれにしても、他の方の作成したファイルを整理整頓するというのは大変ですので、分類方法を工夫しながら、お使いいただければと思います。

本棚非表示機能(CS)

 フォルダの階層を無数に作れる共有フォルダと違い、『Kami技』は階層が本棚と本しかありません。この場合だと、数万というファイルを整理整頓する際には、本棚や本が増えすぎて、結局ファイルを探すのが難しくなるのではないかという懸念が生まれます。

 しかし『Kami技』では、これがまるきり逆となり、メリットだけとなるのです。

 組織では、部署や課という形で、細分した目的ごとに組織を分けています。
 そのために、部署を横断的に共有しなければならない懇親会のようなイベントを除くと、業務で共有が必要になる情報というのは、部署をまたぐことはありません。

 例えば、営業部と経理部で共有しなければならない情報はありませんし、総務部と開発部でも共有しなければならない情報もないのです。

 一般的には、同じ部署であっても、課が異なると情報の共有が必要になることはありません。
 例えば、一課が一戸建ての物件、二課がマンションの物件、三課が駐車場の物件を扱っているような場合で分かる通り、他の課と共有しなければならない情報は存在しないのです。

 このような背景から、『Kami技』では、本棚毎のアクセス権限の設定画面から、使用者毎に不要な本棚を表示させないことをお奨めしています。
 不要な本棚といいますのでは、他部署のファイルや、その人のファイルであっても過去のもので現在の業務には使わないファイルが入っている本棚です。

 この設定により、パソコン使用者各々のディスプレイに表示する電子本棚は、本棚が数個、その中に本が数冊という程度の、大変シンプルなものになります。
 営業部の場合ですと、見積書を中心とした外部とやり取りしたファイルを収めるための本棚と本が、数冊程度にしかなりません。

 共有フォルダのように、「何処に何のファイルが入っているのかわからない」という状態では、マネージャーは部下のファイルの所在が分からずに、管理することは出来ませんでしたが、『Kami技』のシンプルな電子本棚は、マネージャーの管理を容易にします。

 マネージャーは月に数回程度、電子本棚を開き、不備があれば、「○○君、今月から見積書をこの本に入れることになっているのに、未だ入っていないよ」と、担当者を注意をします。
 担当者にとっても、月に数個のファイルを電子本棚に格納するだけですので、負担になるものではありません。
 そのために、数カ月が経過する頃には、ファイルの整理整頓が各々のルーチンワークとして定着するようになるのです。

外部組織とのファイル共有(VPNを用いる方法)

 折角ですから、もう一つご紹介させていただきます。
 当社のお客様にもいますが、『Kami技』の電子本棚を用いたファイルの一元管理を、本社だけでなく、支店や営業所のファイルも含めて行いたい、というものです。

 この方法には、2種類が考えられます。
 1つはVPNを使う方法です。
 ヤマハでも高速のVPNルーターを販売していますし、NTTのフレッツ光りでもVPNサービスを提供しています。フレッツでは一回線当たり、月に2,000円程度です。
 実際にお客様のところで、フレッツを用いている『Kami技』を操作させていただいたのですが、速くて快適でした。支店から本社のサーバーに入っている本を自由に操作することができました。

 大手上場企業さまでは、東京のサーバーに全国の支社や営業所のデータを集約するということで、『Kami技』を使用しています。
 こちらはシンクライアント上で動作していますので、レスポンス良く動作しているようです。

外部組織とのファイル共有(skycabinetによる方法)

 もう1つの方法は、電子本棚のデータをクラウド上で共有するものです。
 当社では、クラウド上の電子本棚を利用できるSNSを運営しています。
 それはskycabinetといい、空のキャビネットという名前にしました。

 一般的なクラウドとの違いは、本棚の形をしているところと、やはり印刷イメージのプレビューを表示しているところです。
 クラウドのプレビュー機能は貴重です。
 といいますのは、ファイルの内容を知るために、わざわざファイルをダウンロードして開いていたのでは、とても手間がかかるからです。

 これはどのようにしているのかといいますと、『Kami技』からファイルをskycabinetに転送する際に、ファイルの印刷イメージも一緒に渡しているのです。

 このskycabinetは、いろいろな使い方を想定できます。
 例えば、支店や営業所、グループ企業間、元請けさんと下請けさんの間でのファイルを共有する場合などです。

 ただクラウドにはメリットと、デメリットがあります。
 メリットは、インターネット経由で場所を問わずに複数の人が利用できることですが、ファイルの管理から解放されるというものもあります。

 パソコンでファイルを管理しようとすると、万が一パソコンが故障した際に備えて、ファイルをバックアップする必要がありますし、古くなったパソコンを新しいパソコンに替える際には、データを移設しなければなりません。
 またファイルを管理していた方が、異動や退職などになった場合には、ファイルの所在が分からなくなる可能性もあります。

 ところが有料のクラウドの場合では、使用料だけ払い続けていれば、10年でも20年でも、ファイルはサーバーの運営会社が管理しますので、ユーザーはメンテナンスフリーになるのです。

 これがクラウドのメリットですが、デメリットというのは、やはり情報の漏洩です。
 これはハッキングという話ではありません、skycabinetはマイクロソフト社のサーバーを用いていますが、ハッキングは困難です。

 世界中には名声を求めるハッカーが無数に存在しています。
 彼らが、もしもマイクロソフト社のレンタルサーバーに侵入できたのなら、一瞬で彼の名はビッグネームになるはずですから、名声を求めるならハッキングを成功させるはずですが、誰も成功しないのです。

 その理由は、グーグルでもNTTでも、お客様のファイルを有料で預かる事業をしているところは、一度でもハッキングされてデータが流出したり、削除されたりすると事業の継続が困難になり、莫大な損失が発生することは火を見るよりも明らかなために、その対策が講じられているからです。
 ハッキングの危険性は事業を始める前から分かっていたことですので、企画段階から何度も検討されているはずですし、これを防ぐための技術的な裏付けが担保されているからこそ事業を始めたはずなのです。
 これを裏付けるように、大手企業が運営するレンタルサーバーへのハッキングは、誰も成功していません。

 それでは、どのような経緯でデータが流出するのかということですが、皆さまの会社でインターネットバンキングのパスワードを管理しておられるかと思いますが、特定の方がパスワードを管理している場合には問題は起きません。

 ところが、社員さんにパスワードを公開することが前提のクラウドでは、次のようなことが懸念されます
 クラウドアプリケーションに会社以外のところからアクセスが可能になります。
 ある会社の社員さんが、飲んだ時に会社のパスワードを友達に教えてしまったような場合です。
 すると、その友達からまた違う友達にパスワードが広がる可能性があり、そのサイトに、会社の重要なファイルが入っていた場合には、それが流出してしまうのです。

 このように、誰でもアクセスできるという、クラウドの利点が運用面ではリスクを伴います。
 ではイントラネットの場合は、クラウドに比べて何故安全かといいますと、会社以外ではパソコンを操作できないからです。
 会社に忍び込んで、パソコンを操作するという方法もありますが、それにはまた別のスキルが必要になるために、ハードルが高いものになるのです。
 そのために、クラウドアプリケーションを使う場合には、流失しても問題とならないファイルの管理に役立てるのが良いことになります