ファイルの管理が難しい理由をご存知ですか?

 
 自宅のパソコンと違い、オフィスに流通するファイルは、「誰が持っているのか分からない」、「共有フォルダのどこにあるのか分からない」といったように管理が難しいものです。
 その理由をご存知でしょうか。

パソコンの歴史が影響しています

 
 パソコンが登場する以前のコンピューターは高額だったことから、導入しているところは大企業などに限られていました。
 当時のコンピューターは、組織で使うことを前提にしていましたので、分業に必要な、情報を共有する仕組みが欠かせませんでした。
 そのために、現在のATMやJRの予約システムと同様に、一つのデータベースに接続した複数の端末機から、ユーザーが情報を共有する仕組みをしていました。

 1980年代になるとパソコンが登場します。
 パソコンはパーソナルコンピューターという名の通り、個人を対象としたコンピューターです。

 パソコンの登場は、それまで高額だったコンピューターと違い、個人で購入できるほど安価だったことから、パーソナルユースだけでなく、新たに導入を検討する組織や、従来の高額なコンピュータを使っているところも用いるようになり、世界に大きな変化をもたらしました。

パソコンの特異性の表面化

 
 現在では、殆どの組織が業務にパソコンを用いています。
 そして、個人向けに開発されたパソコンを組織で使うようになったことが、「ファイルの管理」を難しくしている理由の一つだと、私たちは考えています。

 パソコンは、「個人向けのコンピューター」として生まれたことから、組織に必要な「情報の共有」という考えがなく、従来のコンピューターが、情報の管理や共有に適しているデータベースを用いたのに対して、パソコンはファイルに情報を保存することが一般的でした。

 このことは、組織に大量のファイルを発生させる原因になりました。

 と、言いますのは、パソコンを導入すると、次第に、組織の書類や図面は専用アプリケーションのファイルに姿を変えますが、その際に「○○打ち合わせ」という書類は「○○打ち合わせ」というワードファイルになったり、「○○収支報告書」は「○○収支報告」というエクセルファイルになったりするからです。
 
 これでは、一万枚の書類や図面を持つ組織では一万個のファイルを保有することになってしまいます。

 もともと「もの」が一万個もあると、管理は難しいものですが、ファイルに至っては、管理方法が未だに確立されていない状況なのです。

有効な管理方法とは

 
 しかしファイルには「もの」にはない、「検索」という便利な機能があります。
 この機能が「ファイルの管理を容易にする」と思われるのですが、パソコン担当者の方は、意外と検索機能を評価していません。
 
 それは、共有フォルダのように複数の人が利用していて、それぞれが作成したファイルが大量に存在するようなところでは、探したいファイルの名前が分からないことが多く、検索機能を使えないからです。

 そのために、パソコン担当者の中には、「共有フォルダのファイルを、誰もが探せるように整理整頓したい」と、考える方がいらっしゃいます。

 しかし仮にもパソコンはコンピューターですので、ファイルの管理に整理整頓という、アナログ的な方法が通用するのでしょうか。
 少なくても、コンピューターの専門家でそんなことを言う人はいませんし、マイクロソフト社を始めとする世界中のソフトメーカーも、そんなことは考えていない筈です。
 「ファイルを整理整頓して管理に役立てる」との考えは、常識とは異なるのです。

整理整頓の落とし穴

 
 そしてファイルの整理整頓を目指しているパソコン担当者の方で「成果を上げている」方がとても少ないのです。
 
 私たちは、「それは、パソコン担当者の力量」と考えがちですが、実は、整理整頓の仕組みを考えると、力量とは関係ない理由もあるのです。

 整理整頓は、分類により「ものを探す手順」を効率化するメカニズムです。
 整理する人は、それを見た人が、ものを探し易いように工夫して分類します。
 そして利用する人は、それが、どのような「整理の仕方」をしているのかを理解して、「ものを探す手順」を効率化します。
 その際には、分類のカテゴリーや、下層の分類との関連性を理解しているので、総当たりではなく、分類から次の分類に移動して、素早くターゲットを絞ることができるのです。

 ところが、整理整頓が機能するのには、満たさなければならない条件があります。
 それは、「探す人が整理の仕方を読み取れた場合に限る」というものです。
 
 もしも、整理された状態から「整理の仕方」を読み取れない場合には、いくら整理整頓をしても、探す人にとっては「何処に何のファイルが入っているのか分からない」と、なってしまいますので、これではわざわざ分類する必要もないのです。
 
 私たちが「整理の仕方」を読み取るには、先ず分類の全体像を把握して、次に分類の傾向を分析します。
 このことは、分類の全体像を把握できなければ「整理の仕方を読み取れない」ことを表します。

 フォルダ型ソフトは、フォルダの構造が多階層だったり、数が多かったりするので、分類の全体像を把握するのが難しく成りがちです。
 この仮説ですと、ファイルの整理整頓が上手くいかないのは、担当者の力不足ではなく、フォルダが複雑に成りがちな、フォルダ型ファイルソフトの構造が原因ということになります。 

逆の発想で考えました

 
 私たちはこの仮説に基づいて、 kami技 という、ファイルの整理整頓を目的にしたアプリケーションを開発しました。

 世界中のソフトメーカーが踏み入れない「ファイルの整理整頓」という、前例のない方法を採用したのは、従来のフォルダ型ソフトが「整理の仕方」が伝わり難いのなら、伝わり易いファイルアプリケーションを開発すれば、整理整頓がファイルの管理に役立つのではないかと考えたからです。

 そして「整理の仕方」が伝わり易いデザインを模索したところ、本棚の形に行きつきました。
 情報管理手段として、何世紀も前から存在する仕組みです。

 情報媒体と考えますと、ファイルは書類や図面と良く似ています。
 私たちは昔から、図書館が行うように書類や図面の情報をカテゴリーごとに整理して、誰もが情報を容易に探せるように工夫をしてきました。

 もしも、書類や図面を段ボールに放り込んだだけなら、容易には探せないと思います。
 ファイルも同様です。スムーズなやり取りを求めるのなら、フォルダ型ソフトのような段ボール方式ではなく、図書館のように、ファイルを本棚に整理する仕組みが必要だと考えます。

Kami技 のご紹介

 Kami技 は、世界で初めてファイルの整理整頓を目的にしたアプリケーションです。
 ファイルを整理した本棚をネットワーク上で共有することで、ファイルのやり取りを容易にします。
 
 そして Kami技 の運用には、これまでとは違うスタイルが求められます。
 最初に部署毎に「管理すべきファイル」を拾い出します。
「管理すべきファイル」とは、組織が管理や共有しなければならないファイルで、「法律で保管が義務付けられているもの」、「利活用が見込めるもの」、「対外的にやりとりしたもの」、「業務の管理に必要なもの」といったものです。

 Kami技 は、個人が管理する全てのファイルまで対象としませんので、実際に「管理すべきファイル」を拾い出すと、意外に数が少ないことが分かります。
 出揃いましたら、Kami技 を起動して、ファイルを入れる「本」と「本棚」を作成します。
 
 ここで重要なのは、誰にとっても、「どこに何のファイルが入っている」ということが、直感的に分かる本棚と本の組み合わせを発想することです。
 このように設計した本棚に、管理すべきファイルを所定の本に格納することで、業務に役立つ、有用な電子本棚が出来上がります。
 
 皆がファイルを本棚に整理するようになると、部署のファイルがサーバーの本棚に集約するので、ファイルの管理や共有がより容易になります。

 使い方は、図書館で本を探す要領で、ディスプレイに表示した本棚から目的の本を探します。
 本を開くと、ファイルの印刷イメージを表示していますので、目的のファイルを容易に見つけられます。
 ファイルを選択した状態で「入力ボタン」を押すと、対応したアプリケーションが起動しますので、そのまま編集したり印刷したりすることが可能です。

 動作環境:サーバーはWindows7以降のProfessionalパソコン(Windows Serverも可)
                       

もう一つの難題の解消が必要です

 「パソコンを会社で導入したことで業務が効率化した」と、多くの方が考えています。
 でも、常日頃から「おかしい」と思うことがあります。

 「担当者が不在のときにファイルが手に入らない」とか、「共有フォルダのファイルの所在が分からない」と、いったことです。

 パソコンはコンピューターという情報処理装置ですので、これを一人一人が用いるようになって、この程度の情報を処理できないというのは「おかしなこと」に思えるのです。
 

 また、パソコンを導入したことで、組織の書類や図面の多くはファイルに姿を変えました。
 
 パソコンが登場する以前の書類や図面は、書庫に管理していたものです。
 ところがこれ等がファイルになると、「誰が持っているのかわからない」とか、「共有フォルダの何処に在るのか分からない」と、いったことになるというのは、「パソコンという情報処理装置を導入して、組織の情報管理が劣化した」ということになってしまうので、「おかしな」ことなのです。

 この原因は何でしょうか。
 会社のパソコンの使い方が、そもそも「おかしい」ことも考えられます。

 多くの会社さまはパソコンの管理を個人に任せています。
 「任す」というのは、「任された人が、自身の判断で行動することを許可する」ことですので、重要な情報の入るパソコンを個人任せにする行為は、「パソコン使用者が情報を流出させたり、他社に販売したりする行為」を、会社が許容しているのと同じです。

 管理職の方は「当社には、そのようなモラルの低い社員はいない」と、言いますが、会社の重要な情報を、個人のモラルに任せている時点で、管理とは言えない状況になっています。
 
 

 以下のリンクは、パソコンと私たちの関係に疑問を提起するものです。
 パソコンの持つ文化や機能が、私たちの心理面に影響を与えたり、私たちのパソコンへのイメージが行動を制限したりしている可能性を記しています。

 従来にはない考えですが、お客様によりますと、「そのような視点を持つと、ファイル管理が効率化する」そうですので、興味のある方はご覧ください。

 

本棚ソリューション(資料提供)

 Kami技 の図書館のようにファイルを整理整頓する仕組みが、ファイルの管理に役立ちます。
 以下の情報もご利用ください。

『Kami技』の使い方と機能説明

 ※注 Kami技(組織向)のみの機能を(CS)と表示しています。

『Kami技』の運用アドバイス

運用支援サービス(有料)のご案内

Kami技 開発こぼれ話